妊活といえば:栄養素編・葉酸はいつから摂取するべき?

 不定期更新のはずが、すっかりご無沙汰しているうちに、なんと、4月...。


 自分ののんびりさに驚くと共に、これでは何もお伝えできないままになる...という危機感も生まれてきました(遅い!と自分にいいつつ)。


 ここは、定番?の『葉酸』の情報を確認したいと思います。


 赤ちゃんがほしいなら、『葉酸』についての情報は知ってます!という方もおられるとは思いますが、”いつから摂取するのか”ということに関しては、実は医療関係者でも誤解している人がいることは、ご存知でしょうか?

 では、質問です。

 ①『葉酸』は、赤ちゃんがほしいと思ったときから。妊娠前から摂取すべし!

 ②『葉酸』は、妊娠がわかって、エコーで確認できた8週ぐらいから摂取すべし!

 ③『葉酸』は、病院で摂取を進められてから摂取すべし!

 この選択肢からじゃ、決まってるでしょ!と思われるかもしれませんが、念のため、答えは

 ①『葉酸』は、赤ちゃんがほしいと思ったときから。妊娠前から摂取すべし!

なのです。

 なぜ、『葉酸』の摂取が勧められているか?という理由は、妊娠前から摂取するべきである理由と関係があります。

 『葉酸』は、細胞を作るのに役立ったり、細胞分裂が活発に行われているおなかの中の赤ちゃんの発育に役立つなど、大切な働きをしている栄養素です。

 ビタミンB12と協力して血液を作ってくれる働きもあり、不足すると貧血になることがあります。妊娠中の女性にとって、貧血は自分だけでなく、おなかの中の赤ちゃんに栄養を送る意味でも困りますから、これだけでも、大事な栄養素であると言えます。

 それが、なぜ、妊娠前から摂取すべし!なのかというと、おなかの中の赤ちゃんの身体作りに関係するからです。細胞分裂が活発に行われている赤ちゃんの発育に役立つ、と先にお伝えしましたが、この、細胞分裂の最初の時期、5~6週ころに作られる脊椎などの部分に、とても大事な働きをするのです。

 5~6週ころまでに、赤ちゃんの身体には脊髄神経を収納する神経管が作られます。
 この、神経管がしっかりと作られないと、脳神経と脊髄神経の機能がうまくいかなくなって、「神経管閉鎖障害」というものが発生してしまうのです。
 よくみられる影響としては、「二分脊椎症」という状態になって、生まれてから歩行が困難だったり、自力での排泄が難しくなったりなど、暮らしが大きく影響されます。

 「神経管閉鎖障害」は、先天奇形のひとつで、唯一、『葉酸』の摂取で予防できるものなので、多くの医療関係者も、『葉酸』を積極的に摂取してください、とお話しているのです。

 ただ、妊娠がわかってからでは全く遅いのかというと、細胞分裂が続き、身体がつくられていることから、8週以降でも、細胞によい効果があると考えてよいと思います。
 妊娠後の女性の、貧血予防にもなるかもしれません。

 妊娠がわかる前に摂取するポイントは、自然妊娠の場合にはすでに過ぎていることが多い、5~6週という、本当に妊娠の初期の段階に、赤ちゃんに必要な栄養素を届けることができる、という点にあります。
 自然妊娠で妊娠に気づく方は、8週前後で気がつく方が多いと言われてきましたし、その前に気がついた場合でも、病院でちゃんと妊娠判定をしてもらってからでないと、不安、という方もいると思います。
 ですので、妊娠がわかった時点で、5~6週の神経管の完成時期の前に『葉酸』を摂取する、ということは、とても難しいのです。

 自分は、食事にもとても気をつけているし、健康管理にも取り組んでいるから、大丈夫では?という方もおられると思いますが、栄養素の吸収率や個人個人の代謝など、知らないところで影響を受けることがあるそうです。
 私自身がそうなのですが、持病のある方では、薬の効果が『葉酸』の吸収率に影響してしまうこともあると聞き、驚きました。
 いろんなことが、関係しているのですね。

 それでは、長々とお伝えしてまいりましたが。

 これから、妊活をはじめようとしている方へ、『葉酸』についての情報でした。

 




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